【レビュー】知る人ぞ知る「受験用辞書」の『MD英語』を紹介

 古藤晃 編著『MD英語』

こんにちは、管理人のぱったんです。今回の記事では、少しマニアックな英語の参考書(?)…というか辞書というか、と言う感じの本である、『MD英語』を紹介してみようと思います。

ここ最近受験参考書を使って英文法を復習しているわけですが、英文法の問題集を買うとだいたい「語法」のパートがありますよね。語法とはまあ熟語とか慣用句なわけですが、これだけをまとめて勉強しようと思うと意外に本が無いんですよね。単語集はあっても熟語集は少ないし。

昔の受験生の頃どうしてたかな?と思って考えてみて思い出したのがこの本です。

『MD英語』という本で、シリーズに『小論文』『古文』などがあります。帯や表紙を見るとかなりそそられる宣伝文句が書いてありますよね~(っ´ω`c)

全く本屋などでも見かけないのでとっくに市場からは消えたと思っていたのですが、普通にAmazonで売っていたので今回、書い直してしまいました。

ただ奥付を見てみると1999年の第2刷でしたので、やはりあまり売れてはいないようです…。これを見て、この本が埋もれてしまうのは惜しいなあと思ったので、今回紹介してみる気になりました。

 

受験用の辞書・単語集・問題集を兼ねる

この本のコンセプトは上の写真を見ても「これまでの辞書とは全く違う!」と書いてあるように、ベースは辞書です。ただ、受験用の語彙に絞った上、内容も受験に特化しているもので、ある意味分厚い語彙集と言ってしまっても良いのかもしれません。

中身をちょっと撮影してみましたので見てみましょう。

タップで大きい画像に飛べます。一見、文字が大きいくらいで普通の辞書っぽいですが、よく見るとそれぞれの語彙につきちゃんと設問・解説がついています。逆に用法はある程度割り切った説明かな。

語法もその単語の全てを掲載しているのではなく、試験に狙われるものを優先して掲載しているため、無駄がありません。

そして試験で狙われる部分を解説したようなコラムもあり、辞書なのに、普通に読み進めていっても結構面白い内容です。

 

文法・語法問題を解きながら引く辞書

もちろん普通の辞書よりも端折っている部分は多いので、例えば文章を読んでいるときにはこれを使うとわからない単語がそもそも載っていなかったり、調べたい語法が掲載されていなかったりもあります。

ですので使い方としては、文法や語法の問題を解いている時に使うのがおすすめ。なんだかんだで日本人向けの大学受験や英検などで問われる部分というのは限られているので、そういう場合にはまさに知りたいことが調べられ、更に設問がついていたりしてついでに類題を解くことも可能です。

 

大学受験範囲をほぼカバーした収録語彙数

収録語彙数は単語集と見て考えれば膨大な7500。そして設問が4300問。コラムも250本掲載されています。これくらいの収録数だとTOEICにも結構対応できています。

 

MDの欠点・なぜ売れなかったか

個人的にはこんな良いものがなぜ…と思うのですが、残念ながらこのMDは発想は良かったはずなのですが、現実的には販売は振るわず、執筆陣などからも気合が入っているのがわかるものなのにロングセラーになることはできませんでした。

やっぱりその原因は、中途半端だったことかな~という気がしますね。

 

Amazonレビューなんかでも書かれていますが、自動詞他動詞の表記や取りうる文型などが端折られてしまっていたり、ある程度レベルの高い学生には物足りない。

かと言ってそれがいらないような初心者だともっと基本的な単語が載っていてほしかったり、この解説だけでは理解できない部分も多そう。普通の辞書を使ったほうが良いですよね。

 

では単語集としてみると、収録語数7500では全部の見出し語を潰すのも大変だしやはり無駄が多いので普通の単語集を使ったほうがよっぽど良い…。チェックするのにも取り回しが悪いし分厚いから携帯性もない。音読できるようなフレーズや文章もついていない(この辺は時代もある)。

 

問題集としてみると4300問は多いですが、基本1語に1つですし文法事項ごとに分かれているわけでもない。問題だけ抜き出した別冊が有るわけでもない。

というわけで、せっかく作り込まれているのに、7500語・4300問をフル活用できる人があまりいない、というもったいない感じになっちゃってます。

 

今後のバージョンアップに期待…だったけど

多分このMD英語がバカ売れすれば、上の様な問題は改訂を重ねつつ解消された可能性もありました。ですが残念ながら20年前に発売されて以降そのままですし、現在の在庫がはければ重版もかからなそうです。

でもこの本のコンセプトはほんと悪くないと思うので、どうにか新版が出てくれたらいいなぁなんて思っています。上手く行けばDUOみたいに超ロングセラーになる可能性を秘めている…と思うんですけどね(^_^;)

実験作として『TOEIC版MD英語』とかどうでしょう、朝日出版社さんw