『英語長文Rise構文解釈』の内容・構成
タイトル | 英語長文Rise構文解釈 |
著者 | 越智睦人 |
発売日 | 2013年7月 |
ジャンル | 大学受験 英文構文参考書 |
収録内容 | 短文例題+構文解説 |
対象レベル | 高2~難関私立・国公立 |
『英語長文Rise構文解釈』レイアウト
画像はシリーズの第2巻。最初に項目の解説、短文→解説、短文→解説というような形式が基本。
『英語長文Rise構文解釈』レビュー
Z会から出された長文学習・構文学習の新シリーズ「Rise」。その構文学習編の第1巻です。この他には長文編が全4巻と、構文学習編の第2巻があります。
レイアウトはZ会らしい感じで、派手すぎずカラフルすぎずでシンプルに上手くまとめていて使いやすい感じです。
取り上げている構文(目次)は以下の通り。
主語を見つける①②
動詞のあとを見る①②
名刺を修飾する要素を見抜く①②
文頭のIt
無生物主語構文
節を含む文①②
that節を含む文①②③
受動態を正しく捉える
隠れた主語+動詞を掴む①②③
分詞構文
準動詞の区別
仮定法
関係代名詞①②③
比較①②
否定
挿入①②
省略と代用
等位接続
内容としても受験生が難し目の文章を読むときにつまづきやすい構文を多く取り上げており、かつ、30Unitと多すぎない分量のため、挫折しづらいところもいいと思います。
ただ、上の目次を見てもらえればわかるように、文法項目別や定型句別に分類されているわけではないので、英語初学者の方はまずそういう本をやったほうがいいかな?という気はします(英語構文○○選、的なやつ)。
もう一つ、少し気になるのは、例文の難易度。
Z会らしいといえばらしいのですが、例文で出てくる文章が、すべて大学入試の和訳・下線部和訳問題です。で、難易度がどれも結構高いんですよね…。しかも問題文からの切り出しのため、前後がないから余計に難しく感じるものが多い。
例えばthat節での例文だと
Moreover, zero seems to be so self-evident, as obvious as 1, 2, 3, and any other number, that it hardly qualifies as an idea.
これくらいでも、「高2~」レベルとなっている参考書としてはなかなか手強いのではないかと思います。
こういう構文参考書だと、特に入門用は、学習をするための典型的なわかりやすい文章にしたりして、入試問題は応用問題として載せることが多いのですが、本書は最初から入試問題なので、ものによっては「構文初学者です!」みたいな人にはかなりきついものが結構あります。
というわけで、個人的には本書は良書であるものの、構文の勉強の最初に使うのであれば、別の本が良いかもと思います。
少し知識がついてきた人が入試レベルの構文を読んだり、総まとめ的に使うのがオススメかな。初学者であれば以前本サイトでもレビューした以下のような参考書がおすすめですので、そちらのレビュー↓も参考にしてみてください。
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