新元号も発表された4月吉日、今年度からTOEICの勉強を始めよう!と思っている方も多いと思いますので、本日よりしばらくはTOEICの勉強方法について書いてみたいと思います。
筆者はゼロからTOEICを独学で勉強し、1年半で900点達成、その後の1年で975点までスコアを伸ばせたという実績があり、ある程度皆さんの参考になるのではないかと思います。
また、このシリーズの記事は、中学・高校レベルの基礎的な学習は一通り終わっているものと想定していますので、中学レベル・高校基礎レベルからやり直したい!という方は、以下の記事を参考にしてみてください。
>>まずは中学・高校英語から!TOEIC「以前」の英語学習方法をご紹介します!
TOEIC Part5&6の特徴
Part5、6ともに、いわゆる「文法問題」です。新形式で問題数は減りましたが、合わせて46問と、依然としてリーディングパートの半分近くを占めています。
Part5は1センテンスでの穴埋め文法問題、Part6は長文中の穴埋め問題で、前後の文章との関係で正解を導き出す文脈依存問題や、不完全文章の文章穴埋め問題が含まれます。
TOEIC Part5&6の勉強法
まず、これらのパートですが、TOEICの試験対策的な話をしてしまうと、TOEICに出題される文法問題はかなり偏りがあり、一般的に「英文法」として大学受験などで学ぶ分野の3割位の部分からの出題がほとんどです。
そのため、「TOEIC文法問題これだけ」的な参考書の多くはそういうものに絞って解説をしているものも多いです。
たしかにTOEICに出る部分を確実に抑えることは大事ではあるのですが、「これからTOEICを始めよう!」という初学者の方の場合、英文法全体的に抜けている部分が多いことが多いのが事実です。
英文法に抜けが多いと読解の妨げにもなりますので、自信がある方を除いては、一度大学受験レベルの文法解説書をざっくりと読み直してみると良いと思います。
受験英文法のまとめ本
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「総合英語Evergreen」とても有名ですが分量が多いため、通読しようとすると挫折しやすいかもしれません。わからないことがあったときのレファレンス用に備えておくと良いかも。
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大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】 (名人の授業) 新品価格 |
私の周りで評判の良い、「大岩のいちばんはじめの英文法」。これに限らず、受験参考書はクオリティが高いので、評判が良いものでレイアウトなどが自分の好みに合うものを使えばいいと思います。
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管理人が使ったのは本書「今井の英文法教室」。私が受験時代に今井先生の授業を受けたということもありますが、とてもわかりやすいです。
TOEIC参考書でパターンを確認
一通り大学受験レベルの英文法を復習したら、いよいよTOEIC的な参考書で勉強していきましょう。用途別で何冊か良書を紹介していきます。
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【新形式問題対応】 TOEIC(R) TEST 英文法 出るとこだけ! 新品価格 |
「英文法でるとこだけ!」。これは本当に最低限度を抑えて把握したい人向けの薄い本です。ただ、「直前5日間で~」との謳い文句ですが、本当に直前5日までやらないでおくのはやめましょう(笑)。
大学受験と全く異なるところが問われる、ということがよく把握できると思います。勉強時間が取れない、目標点数がそこまで高くない、英語自体の実力があるので傾向が把握できれば問題ない…という人におすすめ。
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「英文法プラチナ講義」。受験英文法で学んできたことをTOEICの文法問題に活かすためにかなり詳しく解説されています。ガッツリやりこんでPart5,6で高得点を狙いたいという人はこちら。少しばかりレイアウトが地味なので、そういう部分が気になる方は一度書店で見たほうが良いかも。
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【新形式問題対応】TOEIC(R) L & R テスト 究極のゼミ Part 5 & 6 新品価格 |
リスニングパートの記事でもご紹介した「究極のゼミ」シリーズ。こちらも解説が詳しく、TOEICのPart5,6の解法はほぼこれで決定と言っていい内容だと思います。しっかりしたものを一冊仕上げたいという人は、「英文法プラチナ講義」か本書のどちらかをやればよいでしょう。
なお、KindleUnlimited読み放題対象書籍(2019年4月現在)であるということもかなり嬉しい。
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極めろ!リーディング解答力 TOEIC TEST Part 5 & 6 (イ・イクフンのstep by step講座) 新品価格 |
管理人の個人的なオススメはこちら。「極めろ!リーディング解答力」。万人には向かないかもしれませんが…(^_^;)
600ページ超の分厚い文法解説書で、TOEICにあまり出ない部分まで「TOEIC的」な練習問題を作成し、英文法全分野がTOEIC形式で学べるようにできています。
出るところだけをまとめた系の参考書と違い効率は落ちますしスパルタ的な本ではあるのですが、TOEICの出題頻度が低い部分も含めて文法事項を網羅していますので、細かい部分までケアしたいという方であれば、一度時間を使って取り組むのも良いかもしれません。
管理人がスコア900に乗せたときには、本書をガッツリやりこんでいました。
TOEIC問題集で演習
TOEICのPart5,6はかなり参考書が多いのですが、決定版と言える一冊だけをご紹介します。
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「TOEIC文法問題でる1000問」。TOEICの文法問題が詳しい解説とともに1049問収録!TOEICの文法問題のパターンは限りがありますが、はっきり言ってこの1冊で殆どを網羅しています。
1000問というとかなり大変に思ってしまうかもしれませんが、難易度的にはやさしものもかなり含まれていますので、最初は練習問題などのやさしい部分だけをやっていく、という進め方でもOKです。とにかく、「TOEICの文法問題集はこれ一冊だけ」と思ってやりきってしまいましょう。
本書をマスターすれば文法問題は9割以上を安定して取得し、得点源とすることが可能になります。
あとはその他の問題集や模試を通しての演習で知識を深めていけば、満点も視野に入るでしょう。
Part6について
ここまでの記事で、「Part6は?」と思った方もいるかも知れません。
これは管理人の個人的な考えになりますが、TOEIC初学者であれば、Part6の対策はまだ不要と思います。Part6の文脈依存問題と文章挿入問題は、問題数が少ない上に対策が厄介なので、それ用に対策をしていくのは高得点を狙えるようになってからでいいと思います。
「そんな姿勢でいいの?」と思うかもしれませんが、TOEICはほとんどの人が800点後半くらいになるまでは、問題をすべて解き終える時間が足りない試験です。そのためどこかで「捨て」る部分を作らなければいけません。そこにPart6のこれらの問題を当てはめるのが試験のコスパ的には最適です。
Part6は本試験では、Part5的に解ける問題だけ解いて、あとは少し考えてわからなければさっさと先に進んでしまいましょう。その時間をPart7に使ったほうがスコアは上がります。
まとめ
というわけで、TOEICのリーディングの約半分を占めるPart5,6について(と言ってもPart5だけですが)、勉強法、勉強方針などを解説させていただきました。
文法問題は苦手な人も多いと思いますし、特にTOEICの文法問題はかなりのパターン問題なので、そこが嫌いという人もいると思います。
しかし、TOEICで高得点を取得するためにはどうあっても避けられない道です。文法問題自体の配点が高いですし、さらにそれを早く解くことができなければPart7に使える時間が作り出せない。
結局の所試験は試験と割り切ってしまい、
・参考書1冊
・「でる1000問」1冊
この2冊だけ+あとは模試の演習だけなんだ!と絞って集中し、乗り切ってしまいましょう。